LEMSを早期に発見するための第一歩は、臨床的特徴を理解することです。中核となる症状は、四肢近位部の筋力低下、自律神経障害、腱反射の低下・消失ですが、肺小細胞癌など腫瘍との関連を念頭に置くことも重要です。LEMSの診断が癌の早期発見につながる可能性もあります。
わが国の臨床研究では、自律神経症状としてドライマウス、便秘、性機能障害（勃起不全）が高頻度にみられています^１）。
筋力低下が軽度である場合や小脳失調を合併する場合は、LEMSの診断にたどりつくまでに時間を要することがあるとされています^2,3）。
また、LEMSとの鑑別を要する疾患としてギラン・バレー症候群、筋萎縮性側索硬化症がよく挙げられ^4,5,6,7）、LEMSが考慮されるときは電気生理学的検査を行われます。
　診断が早ければ早いほど治療が早期に開始され、筋力維持の可能性が高まります。

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