LEMSは、(1)四肢の近位部(体幹に近い側)の筋力低下、(2)腱反射(腱を叩くと筋が反射的に収縮する現象)の低下、(3)自律神経障害という3つの症状を特徴とします1~5)。
具体的な症状としては、下肢の筋力低下、上肢の筋力低下のほか、ドライマウス、眼瞼下垂、複視、便秘、呼吸筋障害、性機能障害(勃起不全)などが挙げられます。また、LEMS患者さんの約10%に小脳失調症(小脳およびそれと密接な連絡を持つ脳幹・脊髄の障害により運動を円滑に遂行できない状態)が合併し、その場合、ほとんどが小細胞肺癌を合併しています6,7)。
LEMS症状マップ
わが国の臨床研究 (Nakao YK,et al.: Neurology 2002; 59: 1773-1775.)によって報告された症状をまとめたもの。 カッコ内は症状発現の頻度。
- Titulaer MJ, et al.: Lancet Neurol 2011; 10: 1098-1107.
- Gilhus NE: Autoimmune Dis 2011; 2011: 973808.
- Hüisbrink R, et al.: Clin Neurophysiol 2014; 125: 2328-2336.
- Evoli A, et al.: Neurol Sci 2014; 35: 515-520.
- Schoser B, et al.: J Neurol 2017; 264: 1854-1863.
- Nakao YK,et al.: Neurology 2002; 59: 1773-1775.
- Titulaer MJ,et al.: J Neuroimmunol 2008; 201-202: 153-158.